ケータリング( Catering )
ケータリングとは機内食の製造調理、機内サービス用品の搭載、取りおろし業務のことですが、成田にある縄文航空の子会社である ANAC ( アナック )では縄文航空を初め他の外国航空会社の分を含めて、一日に最大 一万八千食を提供する能力があるそうです。写真は トレイに載せた食事を入れた ミールカート (Meal cart )、写真は クリックで拡大。
調理された何百人分もの食事を ミールカート に入れて、指定された便の飛行機に、指定された時刻に搭載しますが、その際に使用するのが二階の高さまでとどく フード トラック ( Food truck ) で、もちろん冷蔵能力があります。
出発前にする チーフパーサーの重要な仕事の 一つが食事の数の確認で、足りなければ直ぐに追加注文をして、時には出発を遅らせてでも必要な数の食事を搭載させます。動物でも人間でも空腹がもたらすものは、必然的に 「怒り」ですから。
多くの航空会社がほぼ同じ性能の飛行機を使用して、同じ ルート を同じ時間でお客を運ぶとなると、いかにしてより多くの乗客を自社の飛行機に乗ってもらうかが重要な問題ですが、その際にものをいうのが スチュワー「デス」による機内の サービスと、提供する食事の質です
金野氏から聞いた話によれば、縄文航空では以前は エコノミークラスから ファーストクラスまで、二種類の食事 メニューからの選択でしたが、最近の ファーストクラス では三種類からの選択になったそうです。事前の予約状況、客層、往きか日本への フライト か、などにより食事の種類と数を予測し、ケータリング (機内食製造)会社に注文しますが、ウワサによればその単価は、ファーストクラスの食事では一食当たり 2.5万円~3万円だそうです。
成田-ニューヨーク、成田ーロンドンのように往復で百数十万円の高額料金を支払って下さる( 身 ゼニの意味では無い ) ファーストクラスのお客様が和食を希望されたのに、和食はもう品切れになりましたとは口が裂けても 「デス」 はいえません。
そこで無駄を承知で機内食を余分に積むので、必ず高価な和食や フルコース の洋食が残りますが、成田に到着すれば規則に従い残飯(?)としてすべて焼却処分にされます。どおせ捨てるのであればもったいないので、スチュワーデスや操縦室の男たちは エコノミー食とほぼ同じの乗組員用の食事を食べる代わりに、 フルコースの食事の 「残り物(?)」 を味わうのだそうです。世界の珍味 キャビア をお茶漬けにしてとか フォアグラなどを----。黄色の円内はキャビア。
ちなみに ファーストクラスの和食ともなれば、御飯は プラスチックの容器に予め盛りつけてあるのではなく、瀬戸物のお茶碗にその都度 「デス」 がよそって サービスしますし、汁もお椀で出されます。料理は縄文航空の ホテルの料理長が書いた レシピ、に従って作られたものだそうです。写真は ファーストクラスではなく、ビジネスクラスの和食。