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2007年8月16日 (木)

離着陸回数

Junban 前回は旅客がどのくらい多く空港に出入りしたかを示す、「 旅客取扱数 」の空港別世界 ランキングを書きましたが、今回は飛行機の離着陸回数、つまり空港の 「 忙しさ 」 の目安についての世界 ランキングです。 写真は離陸の順番を待つ飛行機の列。クリックで拡大。

平成16年度の統計

1位 : アトランタ ( ジョージア州都 )、964 千回
2位 : オヘア ( O'Hare 、シカゴ )、923 千回
3位 : ダラスフォートワース ( テキサス州 )、801 千回
4位 : ロサンゼルス、 654 千回
5位 : デンバー ( コロラド州都 )、558 千回

ちなみに
15位 : ヒースロー ( ロンドン )、475 千回
16位 : ダレス ( ワシントン DC )、469 千回
26位 : ラ・ガーディア ( ニューヨーク )、395 千回

30位 以内に入らない番外としては、

成田空港、171 千回 ( 平成17年度統計 )
羽田空港、300 千回  ( 平成15年度統計 )
関空、103 千回  ( 平成16年度統計 )

大阪伊丹空港、 130 千回  ( 平成16年度統計 )

以上のことから国際的に見て、日本の空港が如何に離発着する飛行機の回数が少ないかが分かりますが、特に目立つのが伊丹空港です。

Itamia これは 伊丹空港における騒音防止対策上から飛行機の運航を、夜間 21時から翌朝 7時までの運航を制限すると共に、1日の発着回数をジェット機で 230便まで、全体で 370便までとする発着枠の設定が行われているからです。遠方は伊丹空港のターミナル。

厳しい便数制限の下で、航空会社は大量に旅客を運べるジャンボジェット ( B-747,四発機 ) を乗り入れましたが、これに対して前述した空港周辺自治体十一市からなる騒音対策協議会は、音が小さくなっても、大きな機体は 「 威圧感がある 」 として反対しました。「 騒音の問題 」 を 「 威圧感 」 という別の次元の話に、論点を スリ替えて反対したのでした。

ボーイング 727,737,DC-9 などに比べて騒音が遙かに少ない、バイパス比の高い エンジンを持つ機体の乗り入れに反対し、強欲な彼等は騒音対策費、補償費の上積みを狙ったのでした。その結果大阪伊丹空港へのジャンボ・ジェットの乗り入れは、平成18年 3月末日で終了し、ジャンボ機に替わって B-777型機 などの双発機が運航されるようになりました。

ところで日本の空港は、第一種空港、第二種空港、第三種空港、その他飛行場の四つに種別されています。

第一種空港は 「 国際航空路線に必要な飛行場 」 として東京国際空港 ( 羽田空港 )、成田国際空港 ( 成田空港 )、中部国際空港 ( セントレア・中部空港 )、大阪国際空港 (伊丹空港 )、関西国際空港 ( 関西空港 )の五つのみです。

第二種空港は、「 主要な国内航空路線に必要な飛行場 」 という位置づけで、千歳、福岡空港などはここに含まれています。

伊丹空港に関しては国が費用を全て負担する第一種空港から、離着陸制限に基づく利用状況の低さから、第二種空港 ( A ) への格下げ案が起きています。カネ ばかり欲しがらずに、地方自治体も 二十五 パーセントの維持管理費用の負担をしろという意味でした。                                  

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コメント

そうですよね~・・・・かつて名古屋空港にはエアーフロントという
航空機の離発着を真下から見る公園がありました。

好きな人らはカメラを持ったり音を聞いて楽しんでいましたが747が圧倒的な音でした。
777なんて蚊とんぼのようなささやかな音でした。

威圧的なんてどうでも良いことで、音の凄さはどうしようもないレベルでしたのにね。

ゴネてお金が欲しい人が多いので困ったモンです。
それをすることにより地域の活性化が損なわれることも
あまり学習していないのでしょうか・・・・・

大阪伊丹空港の滑走路の南側には広場があって、着陸する飛行機を見たり写真を撮るのに最適なポイントでしたが、残念ながら現在は立入禁止になりました。昔は子供を連れて離着陸の様子を見せに行きましたが、夏場には見物人を当てこんで、アイスキャンデー売りもいました。

去年の七月から大阪空港の西側に 「 伊丹 スカイパーク 」 ( 管理者、 伊丹市 ) が オープンしましたが、有料駐車場も完備して、飛行機の離着陸を見るのに最適です。

那覇空港の事故の一部始終を撮影したアマチュアの方の映像を見ましたが、間一髪とか危機一髪というのは、まさにこんなことかな思いました。
それにしても、これだけ詳細な映像は初めてです。

当たるも八卦をブログに書きましたので、お読み下さい。

大阪空港にエンジンが3発以上の飛行機が離発着できなくなったのでは、地元の11市協の意向より関空を助けるための長距離国内線の移設を促す意図を持った国交省の意向の方が大きかったのではないでしょうか?
大阪空港に4発機のB747が利用できなくても、燃料高騰のため、航空会社がB747をお寝んねさせているため、実質的な影響はありませんが。
願わくば、2007年4月13日にB747で来た中国首相温家宝にも着陸許可を出して欲しくなかったけれど。中国に弱い日の丸国では無理でしょうね。
ところで、B777導入当時離陸直後にエンジンから嫌な音がしていたのですが、このごろその嫌な音が聞こえないのは乗り(聞き)慣れたせいでしょうか?
それとあんなペイロードの大きい(50トン)エンジンが片肺になっても長時間(270分)大丈夫なのでしょうか?
長距離洋上飛行する目的地の場合はできるだけ、B747にしますが。

着陸回数と離着陸回数を混同されてませんか? 関空が伊丹より多いってことはないと思うんですが…。

失礼しました。

空港管理状況調書 ( 神戸市の資料 ) によれば、平成 16 年度の関空における発着回数は 103,000 回、伊丹空港の発着回数は 130,000 回でした。

ブログの本文も訂正しておきました。

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