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2008年5月24日 (土)

恐怖症 ( その1 )

Tanisetsuri 奈良県吉野郡十津川村 にある谷瀬 ( たにせ ) の吊り橋の上で、立ち往生した 高所恐怖症の パイロットがいたことを以前のブログで書きましたが、今回は閉所恐怖症の話です。

去年の 8月29日のこと鳥取発東京行きの最終便、全日空 298便が離陸のために滑走路に向かう途中、乗客の女性が突然、体調不良で 「 どうしても降機したい 」 と訴えました。同機には女性を含め乗客 158人が乗っており、そのまま ターミナルに引き返して女性を降ろした後、24分遅れで離陸しました。

Heisho 女性は客室乗務員らに 「 自分は閉所恐怖症ですが、飛行機に乗ってみたけど、やはり ダメだった 」 と説明し、女性はその後  J R  の列車で東京へ向かったそうです。全日空鳥取空港所では 「 唖然とするような理由であり、他のお客様のご迷惑を考えれば、航空機に搭乗すべきではなかった 」 との コメントを発表しました。

実はこういう閉所恐怖症の人は多いのです。私も現役時代に羽田で乗客の搭乗を終え、プッシュ・バック ( 牽引車に押されて機体を移動 ) 中に、気分が悪くなったから降ろしてくれという若い男の乗客が出たので、エンジンスタートを中止して ゲートに戻ったことがありました。

後で聞いた話によれば、営業係員が男に救急車を呼びましょうかと訊ねたところ、飛行機から降りたのでもう大丈夫と言って、ボーディング ・ ブリッジの中を スタスタ歩いて行ったとのことでした。

世間には閉所恐怖症以外にも飛行機恐怖症というのもありますが、以前私用で大阪から札幌行きの飛行機に乗るために ゲート に行くと、社員旅行の団体がいました。その中に顔色が悪い若者が 一人いて、周囲の同僚から 「 大丈夫だから心配するな 」 としきりに元気付けられていました。

聞くとはなしに話を聞くと、彼は生まれて初めて飛行機に乗るのですが、金属製の大きな飛行機が墜落するのではと恐れていたのでした。 「 飛行機は絶対に墜落しないから大丈夫 」 などと言うと [ ウソ ] になりますが、私など自分が操縦する飛行機は落ちないが、他人の操縦する飛行機は落ちるかもしれないと思っていました。

国内旅行では旅行保険を掛けたことはありませんが、海外旅行に行く際には必ず高額の保険に加入して、万一の場合に子供への プレゼント にするつもりでした。アメリカでは日本とは異なり 国民健康保険 ( 皆保険 ) 制度がないので、医療機関に行くとまず聞かれることは、医療 ( 旅行 ) 保険加入の有無であり、どのようにして医療費を支払うのかについてでした。

Ambulance1 たとえ救急車で運ばれても支払能力が無い者に対しては、医師は診察をしても ( 診て病名を告げるだけで )、 [ 治療を拒否する権利 ] が与えられています。

ちなみに救急車には自治体が運営するものと私企業が運営するものの 二種類があり、地方自治体により異なりますが、自治体の救急車でも有料 ( 2万円 ~ 3万円 ) が大部分です。

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コメント

このコックピットは飛ぶ前から高所恐怖症になりそうですね。

エアバスA380のコックピットQTVR
http://www.airbus.com/store/mm_repository/cockpit_airbusA380/flash/cockpit1.htm

リンクがうまくいかないようですので再度
エアバスA380のコックピットQTVR
http://www.airbus.com/store/mm_repository/cockpit_airbusA380/flash/cockpit1.htm

A380の コックピットを QTVRで初めて見ましたが、航空機関士は乗務しないようですね。空中衝突、ウインド ・ シアーによる離着陸時の事故などが起きないことを祈る次第です。

いまの旅客機はみなジョイスティックで操縦するのですか?

B-777を含めて ボーイング系の飛行機は、従来どおりの操縦輪 ( Control Wheel 、Yoke 、ヨーク、牛の くびき ) を使用していますが、欧州の エアバス社製の飛行機は A-320 型機以降は サイドスティク ( Side-Stick ) を採用しています。

どちらが優れているのかは、好みの問題です。

ところで パイロットは一般に、ジョイスティック とはあまり言いませんが、パソコン ・ ゲームを連想するからかもしれません。

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