出所祝い
30 年以上昔のこと、私は横浜市 ・ 港南区 ・ 港南 4 丁目にある横浜刑務所から、徒歩で約 20 分の所に住んでいましたが、ある日朝の散歩で刑務所の前を通ると、正門前に黒服の男の集団がたむろしていました。
時刻は 8 時半頃だったと思いましたが、正門横の扉が開き 1 人の男が荷物を手に持って刑務官に見送られて出所してきました。すると出迎えの人々が一斉に 「 おつとめ、ご苦労様でした 」 と口々に労をねぎらうと共に、1 人が花束を渡しました。
用意された リンゴ箱 ( 木製 ) の台に乗り、出所者が出迎えた大勢の人々に挨拶の口上を述べていましたが、どうやらその男は ヤクザの親分ではなく、その身代わりとなって長年 おつとめ ( 服役 ) を果たした男のようでした。
昨夜の テレビを見て昔の記憶がよみがえりました。政治資金規正法違反で逮捕 ・ 起訴された 「 オザワ支配人 」 の金庫番でした大久保隆規被告 (48) が、東京拘置所から保釈された際に、花束を抱えて笑顔で出てきたからです。
検察の発表によれば、小鳩党の 「 オザワ支配人 」 に関しては、 嫌疑不十分(怪しいけれども有罪に持ち込める証拠が得られなかった)として起訴されませんでしたが、 嫌疑なしとは大きな違いがあります。
親分に対する、 4 億円という政治資金 (ワイロ、? ) の出どころの証拠固めを必死に防ぎ、身代わりに起訴されるのを引き受けた大久保被告に、誰の意向で花束が贈呈されたかは説明の必要がありません。
ちなみに花束を送られたのは、元会計責任者で公設第 1 秘書でした彼だけで、拘留中に知っていることをしゃべり、親分に不利な供述をしたと ウワサされる 石川議員や、後任の事務担当者 ・ 池田光智被告 (32) には花束がなく、手ぶらで寂しく保釈されました。
これこそが オザワ ・ チルドレンが 恐れおののき 口を閉ざす、オザワ流の 信賞必罰 のみせしめ に違いありません。
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