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2012年5月 1日 (火)

バスよりひどい、パイロットの勤務

ゴールデンウイーク初日の 4 月 29 日に交代運転手のいない高速 ツアーバスが、走行中に運転手が居眠り運転をした結果、乗客 7 人が死亡する事故を起こした。バス会社「 陸援隊 」の河野化山 (こうの・かざん )運転手(43)が走行予定だった ルートは関越道経由で約 545 キロとみられる。

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国土交通省が 20 年 9 月、運転者の交代に関する指針を施行したが、運転手 1 人の1 日当たりの走行距離と運転時間の上限を 2 日平均で 670 キロ、9 時間と定めているが、法的拘束力はなく罰則もない。

ところで旅客機の場合はどうであろうか!。 1992 年 12 月 21 日付の運輸省航空局技術部長通達の 「 定期航空運送事業者の行う国際運航に従事する航空機乗組員の連続 24 時間以内の乗務時間制限及び編成に関する基準 」 によれば、

機長と副操縦士の 2 名で飛ぶ飛行機の場合に、交代要員の パイロットを 1 人も乗せない ( 業界用語でこれを シングル編成と呼ぶ ) における乗務時間制限を、従来の 8  時間から 12 時間への延長が可能になった。

2012 年 5 月の全日空時刻表によれば、機種は B-777-300 E R ( 長距離型 )

成田発17時25分/サンフランシスコ着 同日の朝 10時45分、 飛行時間 9+20分
サンフランシスコ発12時50分/成田着 翌日の夕方 16時40分、 飛行時間 10+50分 

ちなみに日付変更線 ( 東経 = 西経 180 度 ) を西から東に通過する場合は同じ日付を繰り返し、逆に東から西に通過する際には翌日になる。

往きと帰りの飛行時間の違いは、地球規模での大気の循環により、高空では常時西から東に向けて強い ジェット気流が吹くために、往きは追い風になり、西に向かって飛ぶ帰りは向かい風になるからである。

このルートを ANA も JAL も  パイロットの交代要員無しで飛んでいるが、前述の バスの運転手が事故を起こしたのは、前夜 10 時に金沢駅前を出発してから約 6 時間後のことであった。

格安航空会社 ( L C C ) や 高速 ツアーバスについて、 「 運賃が安かろう、危なかろう 」 は ある程度 「 仕方がない 」 気がしないでも無いが、正規運賃を払って乗る飛行機の場合、パイロットが飛行中に居眠りをしないのか心配である。

実はそういう例が過去には、ままあった。
2009 年 10 月 21 日のこと 米国 中西部 ミネソタ州上空で 21 日夜、ノースウエスト航空の旅客機と管制官の交信が 1 時間以上途絶え、目的地の ミネアポリスの空港を 約 240 キロ通り過ぎた後 、引き返していたことが判明した。米国 運輸安全委員会 ( NTSB ) が 23 日までに発表した。

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旅客機は、カリフォルニア州 サンディエゴ発の エアバス A 320 ( 乗客乗員 149 名 )で、78 分間にわたり交信が途絶え、空港に近づいても高度を下げず、そのまま素通りし、AP通信によれば、客室乗務員が機内通話で問い合わせるまで、二人の パイロットが居眠りをしていて気付かなかったと報じた。

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