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2012年12月11日 (火)

全日空機のオーバーラン

平成 24 年 12 月 8 日午後 10 時半ごろ、山形県の庄内空港で、羽田発の全日空 899 便ボーイング 737-800 型機が、 滑走路を 80 メートル オーバーラン する トラブルがあった。

Yamagataap

機体は停止位置を越え、滑走路先の草地に全長約 40 メートルの機体全体がはみ出す形で停止。乗客 161 人、乗員 6 人にけがはなく、機体にも損傷はなかった。

運輸安全委員会の福田公爾航空事故調査官ら 3 人は 10 日 夕、報道陣に対し 「 今のところ操縦や機体に問題点は見つかっていない。気象が影響した可能性が高い 」 との見解を示した。

調査官らによると、着陸直前に秒速約北西の風約 6.5 メートルで、機体は斜めから風を受けていた。気温は 1 度前後だったとみられ、雪が降っていた。全日空は風速や天候などは着陸基準の範囲内だったとしているが、調査官は「基準内の数値だが、風速が変動的だったことも事実 」 と指摘した。

庄内空港の管制塔はその時点での風の情報を、パイロットに適切に通報したのかという問題がある。

だいたい事故調査官のうち運航に関する調査官といえば、航空大学校の教官上がりで、小型の プロペラ訓練機である セスナ の操縦経験しか無く、旅客機の機長に必要な パイロットの免許 ( ATR ) すら持たない者、車に例えれば 原付 バイクや 軽自動車 ( 現在は免許が廃止された ) の免許しか持たない者が 、大型 バスや大型 トラックの事故調査をするようなものである。

おこがましいにもほどがある。降雪の中で夜間、 雪氷滑走路への着陸など、経験したことがあるのか疑わしい。 ちなみに米国では航空会社の機長経験者がなる職業であった。

積雪の多い東北地方にある滑走路の長さ、幅を示すと

1 : 滑走路の長さ
     (1)、青森空港 長さ 3,000m 、幅 60m
      (2)、秋田空港、長さ 2,500m、 幅 60m
     (3)、庄内空港、長さ 2,000m、  幅 45m
   (4)、大館・能代空港、長さ 2,000m、幅 45m
   (5)、山形空港、長さ 2,000m、 幅 45m
   (6)、花巻空港、長さ 2,500m、 幅 45m
   (7)、仙台空港、長さ 3,000m、 幅 45m  
     (8)、福島空港、長さ 2,500m、 幅 60m

今回の件は滑走路長が 2,500m あれば十分に防げた出来事であった。

2 : 雪氷 ・ 濡れた滑走路での ブレーキの効き具合

大型 ジェット機では時速 250 キロ、~ 小型 ジェット機では時速 200 キロの高速で着陸する。滑走路の表面が雪や氷、あるいは濡れていれば車輪の ブレーキの効きは当然悪くなり、ブレーキを一杯に踏み、エンジンの逆噴射を最大にしても機体はなかなか止まらない。

しかも滑走路の長さは限られているし、横風が吹けば走行する機体は タイヤの摩擦が少ないので、滑走路上で風下側に流れようとする。

そのため北海道の千歳空港のような大きな空港では滑走路の滑り易さを計測する機器を装備した自動車で雪氷に覆われた滑走路上を高速走行して車の ブレーキを一杯に踏み、あるいは写真の Mu ( ミュー ) メーター を牽引して、その際の減速率 ( 滑走路の摩擦係数 ) を計器で読み取り、 ブレーキの効き具合 ( タイヤの滑り具合 ) を、 ブレーキング ・ アクション ( Braking Action ) として パイロットに通報する。それは

Mumeter

Good、 グッド、
Medium to Good、ミディアム トゥ グッド、
Medium、ミディアム、
Medium to Poor 、ミディアム トゥ プア、
Poor 、 プア、
Very Poor  、ベリープア   

の 6 段階で表示することになっている。 「 Poor 」 以下の状態では ブレーキが雪や氷で効かない可能性があり、危険なので着陸しないのが普通である。今回その値が計測され、パイロットに通報されたのかどうか?。 自動車であれば路面を見て自ら減速することでき、迷ったら停止すればよい。

しかし飛行機はそれができない。全日空によれば着陸は正常範囲内に着陸したそうであるが、B-737-800 の接地速度はどれほどか知らないが、仮に 110 ノット ( knot、秒速 55 メーター ) とすれば、時速に換算すると時速  200 キロメートルになる。

重量 70 トン前後 の機体で夜間着陸の際に、降雪の中で着陸灯を点灯すれば目の前は雪に反射して真っ白になり前が見えなくなる。その場合は着陸灯を消して電波高度計の発する音声高度を頼りに、暗くて雪と氷の滑り易い滑走路に 「 カン 」 を頼りに着陸するが、36 才の 機長は必死に操縦したに違いない。

下記の写真は庄内空港だが、はっきり言って悪いが平行誘導路もない田舎の小さな空港である。これでは滑走路での ブレーキの効き具合を調べる ミューメーターは、空港に配備されてないかも知れない。!

もしそうであれば機長は滑走路のブレーキの効き具合、つまり滑り易さの程度も分からぬままに、夜間雪が降る中を短い滑走路に着陸することになる。これで滑走路から オーバーラン ( 行き過ぎる )  したら、機長に責任を問えるのか?。

Shonai_umi

乗客は無傷で機体に損傷が無ければ、米国人の考えからすれば 「 運が良かった 」  ですべて終わりであり、インシデント ( Incident ) つまり 単なる 「 出来事 」  にしか過ぎない

重大事故につながる おそれがある とは、役人が仕事を作り職権を拡大するための余分な付け足しである。以前の ブログでも書いたが、事故を起こした パイロットを 刑事処罰するのは、日本の他に 1~2 箇国だけである。下記を参照されたい。

http://good-old-days.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-b742.html

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