犠牲的精神
10 月 1 日午前、横浜市緑区中山町の J R 横浜線の川和踏切で、踏切内の線路上に倒れていた同区内の無職男性(74)を助けた同区台村町の会社員、村田奈津恵さん( 40 歳 )が、自身は脱出が間に合わずに普通電車にはねられ、死亡した。
父親によれば踏切の遮断機が既に下りていて 「 危ないから止めろ 」 と警告したのを振り切り、遮断機の下をくぐって救助に行き事故に遭ったとのことであった。
J R における人命救助に絡んだ死亡事故に、 山手線 新大久保駅での乗客転落事故があったが、平成 13 年( 2001 年 )の 1 月 26 日の夜のことであった。
泥酔した男性が 駅の プラットホームから線路に転落し、さらに、その男性を救助しようとして線路に飛び降りた日本人 カメラマンと韓国人青年が、折から進入してきた電車にはねられ、3 人とも死亡するという事故が起きた。
人命救助のために自らの命を投げ出したこの事件は、美談として日韓両国で大きく報道されるとともに 、事故の犠牲者を追悼 ・ 顕彰する プレートが新大久保駅の ホームと改札の間の階段に設置され、救助を行った 2 人の遺族には、感謝状が贈られた。
住宅火災の際に、1 階に寝ていて 一度は外に逃げ出したものの、2 階にいて逃げ遅れた子供を救助するために父親 ( または母親 ) が、隣人の制止も聞かずに屋内に戻り、煙にまかれて焼死した例は時々 テレビや新聞で報道される。
しかし見ず知らずの他人を救助するために、自分の命を危険にさらす行為は普通の人間にはなかなかできないことであり、 まことに称賛に値する 。
ところで私の記憶によれば 30 年以上前のこと、東京都内にある私鉄の駅の ホームで以下のような出来事があった。
2~3 歳の孫を連れた ババア が駅の ホームで電車を待つ間に、目を離した隙に孫が ホームから線路に転落してしまった。 ババアの叫び声を聞いた 20 歳代の駅員が線路に飛び降りて子供を ホームに抱え上げたが、運悪く電車が入って来たためにその駅員は電車にひかれて死亡してしまった。
ところが孫の命を助けてもらったその ババアは 、 事故のどさくさに紛れて孫を連れて姿をくらまし、その後は孫の命を救ってくれた殉職駅員の遺族に対するお礼や、弔意の手紙すらその駅に届けなかった。
因業 ババア は死後、地獄に堕ちたに違いないが、そういう恩知らずのズルイ人間が、この世の中にいることにも注意しなければならない。
今回の件で74歳の男性がなぜ線路上に横たわっていたのかは現段階では不明であるが、 仮に自殺目的 であったとすれば、 善意に基づく女性の崇高な行為は、(失礼な表現を敢えてすれば) 結果として無駄な死であった。 (合掌)
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