歯 ・ 目 ・ X X
男性の老化の順位については昔から俗に 「 歯 ・ 目 ・ X X 」 と言われてきたが、81 歳の私にとっては、歯が順番の最後であった。
これまで 40 年近くの間、半年毎に歯医者の検診を受け虫歯の孔を埋め、歯石の除去をしてもらったせいで、歯を抜いたのは僅か奥歯の 1 本だけで、これは両側の歯が丈夫だったので ブリッジで対応し、残りの歯は合計で 27 (?) 本あった。
ところが 1 ヶ月前に ブリッジの支柱となる奥歯の 1 本も駄目になったので インプラントで対応しようと思ったところ、80 歳過ぎの高齢でしかも糖尿病のために無理といわれ 「 部分入れ歯 」 をすることになった。
上は私が生まれて初めて使用することとなった部分入れ歯で今日 ( 10月 19日 ) で 二日目、鏡を見ながら着脱の練習をした。
厚生省 「 成人歯科保健対策検討会中間報告 」 1989年 ( 平成元年 ) の抜粋によると、
「 残存歯数が約 20 本あれば 食品の咀嚼 ( そしゃく、噛むこと ) が容易であるとされており、例えば日本人の平均寿命 ( 当時 )である 80 歳で 20 本の歯を残すという 、いわゆる 80 20 ( ハチマル ニイマル ) 運動を目標の 1 つとして設定するのが適切ではないかと考えられる。 」
とあったが、私の場合その目標値に達していた。
ちなみに 76 歳の老妻も私同様に半年毎に歯医者の検診を長年受けていたため、これまで失った歯は 1 本であり、 そこを インプラントにしてから 29 年経っているが、歯医者によれば普通は長くても 20 年以内で駄目になり、これほど長く異常がないのは、「 インプラントの表彰ものだ 」 といっていた。
歯に限らず身体の各部についても日頃の手入れが必要なことは言うまでもないが、老妻の父親のように 94 歳で亡くなるまで毎晩酒を飲み、タバコを スパスパ吸い、運動もせず医者にも行かずに、最後は 「 体がしんどいから寝るわ 」 といって昼寝をしたものの、30 分後に家族が様子を見に行ったところ亡くなっていた。
死因は心不全であり文字通り ピンピン コロリ の往生であったが、寿命には 遺伝的体質が最も影響することはいうまでもない。私も義父のような死に方を願っているが、多分無理であろう。