建築・建設業界の体質
現在横浜の マンション に関して旭化成建材による クイ 打ちの手抜き工事が問題になっているが、私の経験したことを以下に述べる。
私は昭和 47 年 ( 1972 年 ) に兵庫県内に東急不動産が開発した大規模住宅地( 1,3 0 0 区画 ) の 一つを購入し、昭和 49 年 ( 1974 年 ) に 「 東急 ホーム 」 を建てて入居した。
ところが後で分かったことであるが東急不動産が下請けの工務店に工事を丸投げし、その工務店が 孫請けの工務店に、再度丸投げしていたことが判明した。丸投げする度に15 % の手数料を ピンハネ すれば、当初契約した家の価格より 3 割も安い値段で孫請けが家を建てることになる。
我が家の場合は設計図通りに基礎が出来ていないことを発見し、家の柱には所々に釘を打った孔のある古材を使用していた 。 電話での抗議では 「 らち が明かない 」 ので、内容証明 ・ 配達証明付き郵便で工事を 一時中止させ、設計図通りに工事をやり直させた。
20 年後の平成 7 年 ( 1995 年 ) に起きた阪神淡路大震災の際に 一部損壊の被害をうけたので、家を建て替えることにしたが、今度は不動産屋ではなく 住宅 メーカー の 「 セキスイハウス 」 と契約した。
しかしここでも手抜き工事がおこなわれれ、せっかく プレハブ の外壁を立ち上げた建物を解体することとなった。
その理由とは事前の地盤調査の結果我が家の東側の地盤が弱いので、通常の基礎の コンクリート施工 ( 基礎の幅 6 5 センチ ) よりも 基礎の幅を 1 メートル 2 0 センチ 増やし、長さ 1 0 メートルについて補強する契約を結び、その分の代金 3 0 0 万円を追加工事費として支払った。
ところが基礎の コンクリート 打ちが終わったので現場を見に行くと、すでに 基礎部分には土をかぶせてあった。
前回の東急 ホーム のこともあったので 念のため土を取り除いて基礎工事の状態を調べると、驚いたことに基礎の補強工事が全くおこなわれていないことを発見した。
基礎工事を受け持つ 悪質な下請け業者 が 3 0 0 万円分の カネ だけ貰って、設計図通りの工事をせず、 手抜き工事をしたことが発覚した。これでは 意図的な詐欺 と言われても申し開きができない。
現場の写真を撮りここでも、 「 場合によっては建築契約の破棄 ・ 損害賠償請求の法的手段を取る 」 旨の内容証明と、配達証明の送付が効果を発揮した。
信用失墜を恐れた セキスイハウス は基礎の コンクリート 工事を 最初から全部やり直すことになり 、近所の人は立ち上がったばかりの プレハブ 建築の外壁が、クレーン 車を使い解体される作業を不思議そうに見ていた。
私の経験からすれば、建設 ・ 建築業界には如何にして 「 仕事をごまかす ( カネ を儲ける ) か 」 ・ 「 職人は楽をしようとするか 」 の精神に満ち溢れているように思われる。
何百回に 1 回 手抜き工事が バレ たら、その時は 「 運が悪かった 」 と して工事をやり直すのが常套手段である。 相手が大手だからといって油断は禁物。
家の建築で問題が起きたら決定権の無い下っ端と話 しをせずに、本社のある市 ・ 区役所の建築指導課に足を運んで相談すればよい。内容証明の書き方は本屋で本を1冊買えば、司法書士に頼まなくても自分で書き、目的を達成することができる。
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