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2016年2月10日 (水)

噴火と航空機 ( その 2 )

火山の噴火による噴煙 ( 火山灰 ) は木材などを燃や してできる 「 灰 」  などとは成分や性質が異なり、「 火山 ガラス 」 ・ 「 鉱物の結晶 」 ・ 「 岩石の細片 」 などであり、これらは既に述べた航空機の 「 前方 ガラス 」  の擦り ガラス 化や  「 エンジン 停止 」 、 滑走路に積もった場合には 「 離陸や着陸 」 に悪影響を及ぼす。

[その1 ]

1982 年に インドネシア の ジャワ 島にある ガルングン 山 ( Galunggung、2,168 m ) の近くを飛行中の 英国航空  9 便 ( ボーイング 747 ) が火山灰の雲に入り、4 基の エンジン のすべてが 一時的に停止する トラブル に見舞われた。

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この事故は高度 37,000 フィート ( 約 11,300 メートル ) で起こったものであり、高度 1 万 メートル 以上に達する火山の噴煙は世界中で数年おきにあり、高々度を飛行するからといって安全だとは限らない。

[ その 2 ]

1989 年 12 月 15 日、成田から オランダの首都 アムステルダム の スキポール 空港へ向かう途中の KLM オランダ航空 867 便が、経由地の 米国 アラスカ 州 ・ アンカレッジ 国際空港への降下中に、 前日に起きた アンカレージ の南西 170 km にある活火山、リダウト山 ( Mount Redoubt、3,108 m ) の噴煙に遭遇 し、エンジン が 一時停止 した。

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[ その 3 ]

2010 年 4 月 14 日のこと、アイスランド にある エイヤフィヤトラ 氷河 ( 島の山の氷河の意味 ) で 二度目の噴火が起こり、火山灰が上空約 1 万 6000 メートル に達 して南下 し、イギリス 北部に到達後、欧州北部と中部のほぼ全域に到達 した。

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( 氷河に覆われた火山からの噴火で、写真は火山学者 )

広範囲に拡散 した噴煙に遭遇 し飛行中の航空機の エンジン が停止する事態を避けるため、4 月 18 日には約  30  ヶ国で空港が閉鎖され、ヨーロッパ の空の交通は大混乱となった。( 続く )

 

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