定 員 オ ー バ ー
全日空の福岡発羽田行きの便が 9 月 3 0 日に、誤って定員を上回る客を乗せて離陸 しようとしていたことが分かった。搭乗手続きが済んでいない客が乗っていることに客室乗務員が気付き引き返した。出発が約 4 5 分遅れたという。国土交通省は同社に対 して厳重注意 した。
同省によると、9 月 3 0 日午後 2 時ごろ、予約 バーコード を持った親子が搭乗手続きをした際、1人が正しいバーコード を提示 しないで搭乗。1 人分が キャンセル 扱 いとなり、空席待ちを していた客を誤って乗せたため、定員 4 0 5 人を 1 人超過 した状態 となった。客室乗務員が席に座れない客がいることに気付いて発覚 した。
写真は熊本空港から東へ向けて離陸した飛行機、背後の山並みは阿蘇山系。左に見える白いものは、風力発電用の羽根と支柱。
4 0~4 5 年 ほど前のこと、私も似たような経験を した。
熊本空港から大阪行きの 最終便 でのこと、ゲートから出発する前 に客室乗務員から 座 る 座席の無い乗客が 1 名いて、トラブル が起きているとの ことであった。
そういう場合は 「 運送約款 」 に従い明日の便に変更可能な 人 がいたら、それなりの協力金 ( 1 ~ 2 万円 と ホテル 代 ) を支払って予定を変更 してもらい、 座席を空ける方法を取るのが一般的で あった。
しか しその夜は変更可能者が現れず、乗れない客は怒る し、機長の私は大阪空港 の 門限 ( 午後 9 時 ) に間に合わな く なり、欠航する事態を予想 し心配 した。そこで営業の責任者を操縦室に呼び、機長の権限と責任で 以下の方法 を とること に決 めた。
1 : その乗客を客席ではなく、操縦室内の パイロット の後方 に 二つある 予備の座席 ( ジャンプ シート、Jump seat ) に座らせる。
2 : つまり 彼 を乗客扱 いとせず、従って 運賃 は 無料 にする。
3 : 乗客の場合は客席に座 ると 事故に備えて 自動的に保険 が適用されるが、ジャンプ シート では事故の際にあるいは保険が適用 されない恐れがあるので、その旨 を本人が承知の上で乗 せること。
操縦室に入って来た男性乗客 (?) は最初は 不機嫌 そうであったが、普段は見られない操縦室内の計器板や、機外 の夜景を見 たり して いるうちに気分も良 く なり、目的地の大阪空港で飛行機から降りる際は、 とても上機嫌であった。
当時の運輸省 ( 現 ・ 国交省 ) に 知られたら文句を言われるところであったが、最終便の乗客も欠航にならずに予定通り大阪に着 き、会社も 時間切れで欠航 しなくて済 み、乗客 (?) 本人も 無料で 乗 ることができ て、三 方 が 円 く 収まり 結 構 な こ と で あった。
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