雪と氷の恐ろしさ
1、雪と氷の恐ろしさ
今から 3 5 年前 に乗員乗客 79 人の内 74 人と、地上で事故に巻き込まれた 4 人の計 78 人が死亡 し、客室乗務員 1 人と乗客 4 人が救助された エア ・ フロリダ 航空 9 0 便 の 事 故 を御存 じ か?。
時間の無い方は、動 画 の 6 分 頃から 御 覧 を。
https://www.youtube.com/watch?v=_-Kk9eBEd1g
私の ブ ロ グ
http://good-old-days.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_a797.html
今年の北海道は しばしば 大雪 に見舞 われたが、新千歳空港で 2 月 2 1 日午後、 日航 5 9 6 便 ボ ー イ ン グ 7 3 7 型機 が吹雪のために離陸できずに天候回復を待っていたが、翼や機体に積もった 雪 の 除 雪 や 防 氷 液 を 再 度 撒 布 の 必 要 が 生 じ た た め、ランプ ( 駐 機 場 ) に 戻ろうと したところ、 滑走路上 で 積 雪 の た め に 立 ち 往 生 する事態となった。
そこで午後 1 時ごろに滑走路 1 本を閉鎖 し 除雪 して 当 該 機 は 無事に ラ ンプ ( 駐 機 場 ) に戻ることができた。国土交通省新千歳空港事務所や日航によると、乗客 133 人 が搭乗 していた。
2、機 体 の 除 雪・ 防 氷 作 業
駐機中に、高圧温水 と エチレン グリコール 等 の 不 凍 液 の 混 合 物 の 噴 射 による、機体に降り積もった雪の除去が行われるが、その混合比率は 気温 によって変えなければならず、また、除 氷 を目的 とする場合と、その後の 翼 な ど の 着 氷 防 止 を目的とする場合とでも 混 合 比 率 が 異 な る。
凍結防止液を散布 しても離陸するまでに時間が長引けば液が雪で薄められてしまい、やがては翼の表面に氷が張る危険な状態になる。下図は縦軸に翼の揚力係数 ( C L、Lift coefficient ) と、横軸に抗力係数(Dd、Drag coefficient ) をあらわす、揚抗比曲線。
3、防 氷 装 置 ( anti-icing system )
飛行中,翼の前縁,エンジンの空気取り入れ口,プロペラの前縁,アンテナ,ピトー系統,操縦席風防などへの氷の付着を防止し,それらの機能を保つための装置。ジェット機の主翼前縁部やエンジンの空気取り入れ口等は,エンジンから抜き出したホットエアを流して着氷を防いでいる。
特に747-400,777では,初期の着氷状態を検知するための着氷検知器( Icing detector )が胴体前方部に取り付けられており,着氷が検知された時は自動的に防氷が行われる。またピトー管や操縦席風防等は電気的にヒーターを加熱させて着氷を防いでいる。
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コメント
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今日は。
機長様のブログ興味深く拝見しています。
昔、使用事業で軽双発機に乗っていた時に、真冬に雲中飛行になってしま主翼全縁にはブーツ装備されてましたが、片翼の外側はパンクしてまして、ひっくり返る寸前になったことがありました。
その翌週にはC206(スーパーチャージャー装備)でoxy吸いながら18500ftで垂直写真撮影してるとき高層雲に入ってしまい、翼支柱にツララがつきアッツという間に氷の支柱になってしまったことがありました、怖いもの知らずというか単なる無知なだけだったんですか、これも昭和49年頃だったと思います。
そのご精進して某社に入る機会がありました定年まで無事全うしました。
いまは単発機にもanti-icing, NAVvはG1000なる
ND/PFD/WXraderを同一画面上で見ながら飛べる優れものが装備されてるようですが。
投稿: | 2017年2月26日 (日) 03時16分
コメント を頂きありがとうございます。
私も昭和 40 年代初めには ターボ プロップ 機 の フォッカー 27 型機に乗っていましたが、真冬の雲中飛行で翼の前縁にある 除氷 ブーツ を作動させても 翼前縁の着氷が十分に取り除けず、
プロペラ の 電気 ヒーター による 防氷 ・ 除氷装置を作動させても、 速度 が次第に落ちるので、フルパワー にして危機を脱 したことがありました。
ジェット機に乗るようになってから、エンジン の 防氷装置 は 頻 繁 に使用 しま したが、 エンジン からの 高 温 度 の ブリ-ド エア ( Bleed air ) を使う 翼 前 縁 の 防 氷 装 置 は、ほとんど使用しませんでした。
もっとも飛行高度が高いため雲中飛行が少なく、着氷の危険が少なかったこともありました。
投稿: 管理人 | 2017年2月26日 (日) 15時42分