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2017年6月19日 (月)

米 イージス 艦の衝突事故

まずは過去に起きた、二つの衝突事故 ブログ を読んで頂こう。

http://good-old-days.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_87a6.html
                                 
http://good-old-days.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-a18f.html

  今から 9 年前の 2008 年 2 月 19 日午前 4 時 7 分頃 イージス 護衛艦 「あたご」 (乗組員 281 名、7,700  トン )  と新勝浦市漁業協同組合所属の漁船 「清徳丸 ( せいとくまる ) 」 (乗組員 2 名、7.3 トンが衝突 した。

清徳丸は船体が二つに裂け大破 ・沈没。乗員であった船主 ( 58 歳男性 ) と 船主の長男 ( 23 歳男性 )の 2 名が行方不明となった。偏向 したマスコミ は、事故発生当初から、あたご 側にすべての過失があると断定する報道を繰り返 した。

事故の海難審判では あたご側に責任があると し、( 2009 年 1 月→確定)、刑事裁判では、第一審 ・ 第二審 ともに あたご 側 に無罪判決が下った後、2013 年 6 月 26 日付をもって 無罪判決が確定 した。

[ 1 : 今回の衝突回避 義務 ]

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6 月 17 日深夜 午前   2  時  25  分頃、伊豆半島石廊崎 ( いろうざき ) 南東約 20  キロ 付近で、フィリッピン 船籍の コンテナ 船 ( 2 万 9 千  トン ) から 「 米艦船と衝突 した 」 と 第 3 管区海上保安本部に無線連絡があった。

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相手は横須賀基地に配備されている イージス 艦 「フィッジェラルド」 ( 8 千 3 百  トン )であり、3 名が負傷 し、7 名が行方不明、後に死亡が確認された。現在までの情報では両方の船舶の衝突直前の位置関係が 「追い越 し」 ・ 「 横切り 」 ・ 「 反航 」 なのか不明のために、いずれの側 に 一義的に 衝 突 回 避 義 務 があったのか不明である。

[ 2 : バルブス ・ バウが被害を大きく した ]
アメリカ海軍第 7 艦隊の ジョセフ ・ アーコイン 司令官は、午後 2 時すぎに報道各社の取材に応 じ、「行方不明者の捜索はすべて終了 した。艦体には浸水があり、損傷は キール ( Keel、竜骨 ) にまで及んでいる」と説明 した。

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外見からは右舷上部の損傷だけのように見えるが、実は コンテナ 船の衝撃を右舷に受けた際に、コンテナ船の 船首  喫水線 下部 にある 巨大な バルブス バウ ( Bulbous Bow ) 球状船首 との 衝突 により、船体下部 にも大きな損傷を受け、キール 付近 に大きな穴が生 じ、海水が 二つの 居住区 や 無線室、機械室 に流れ込んだのであった。 下の写真は、別の船 の 長い  バルブス バウ。

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衝突の際には、水面下の 突 起 物 ( バルブス バウ ) に 御用心を!。

私は 60 年前に海事関係の学校で学んだが、その当時から船の 「 造波抵抗 」 軽減 のために、球 状 船 首 のことを習った。 旧日本海軍で最初にバルブス バウ を採用したのは 翔 鶴 型 ( しょうかく がた ) 航 空 母 艦 であり、もちろん 戦 艦 大 和 にも採用された。

今では 自 衛 艦 (バルブス バウ の内部 に  ソ ナ ー ( SONAR、Sound navigation and ranging) ,音 波 探 知 機  を 装 備 ) を含めて、ほとんどの船に 燃料節減 のために 装備 されている。

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