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2017年7月24日 (月)

イージス艦、事故原因、雑感

6月17日 伊豆半島沖で起きた米海軍の イージス 艦 ( フィッツジェラルド、FITZGERALD、8 千 3 百 ト ン ) と フィリピン 国籍 の コンテナ 船 ( 2 万 3 千 トン ) の衝突事故により米海軍の軍人 7 名が死亡  したが、最近になって事故原因の 「 一 部 」 が明らかになった。

Ichikankei

( C N N ) によれば、米当局が初期調査の結果と して、乗組員による複数の誤 り と 衝突直前 の 対応 の 失敗が原因になったとの見方を示  していることが、7月22日までに分かったと 米国防 当局者 2 人が明かに  した。

当局者の 一人は 「 乗組員は 事故直前 まで何も しなかった」 ・ 「 多くの物事が悪 い方向に進んだ 」 と 言及 した。もう 一人の当局者に よれば事故 は、「 われわれ 海軍 の 責任 ということになるだろう 」 と述 べ た。

いずれの当局者も初期調査の結果 と して、フィッツ ジェラルド の乗組員が コンテナ 船 の接近を認識  しておらず、衝突回避 に必要な行動を取るのを怠っていたことが判明 したと している。乗組員が事故の直前に、艦長を艦橋 に呼び寄せたかどうかも定かではない。

調査員らはまた、同艦が当初の想定よりも速 い スピード で目的地に向かっていた可能性についても、調べを進めているという。

https://www.youtube.com/watch?v=Tl_g2HtJTc8

https://www.youtube.com/watch?v=_QdTsiFs0oQ

[ 艦 船 の 右 舷 は 神 聖 な 場 所 ]

フィッツ ジェラルド の艦長は衝突事故の際に負傷  して入院  したが、軍艦 の 艦長や商船の 船長の 居 室 は、艦 橋 ( 商船などでは 船 橋、Bridge ) 直近 ( 直下 ) の 「 右 舷 」 ( う げ ん ) にあるのが世界的に共通  している。

Sensokuooru

ちなみに 右舷 のことを英語では "starboard" ( スターボード ) というが、これはかつて右舷側の後部に 操舵用 の オール  があったため、舵  ( スティア ボード、steer board )  がある側 ということで、それが訛って "starboard" と言うようになった。

船舶 の 通行 は 世界共通 で 右側航行 であるが、これも 右 舷 側 の 後部に 舵 があった時代の名残によるもので、面 舵 ( おもか じ、船 首 を 右 に 曲 げ る ) の方が 舵が効きやすいため と か、自 船 の 舵  と 反航 す る 船 の 舵  との接触 を避 けるためであるともいわれている。

針路速力を保持 しなければならない 「 保持船 」 と、「 相手船を右舷側 に見る 「 避航船 」 が相手船を避けること、になったのも、そのためである。

右舷後部に装備 された 舵  ( オール ) を傷 つけないために、接 岸 ( せつがん、港の 船着き場 に 横 付 け )  する場合 は、必ず 左 舷  ( Port、ポート、港 側 ) で 行 な い、荷物の積み込み/積み卸 しや、人 の 乗 船 ・ 下 船 も 高 位 ・ 高 官 を除き、かつては 左 舷 から行なった。 このため、左 舷は 「 低 俗 な 側 」 となり、反対の右 舷 は 「 神 聖 な 側 」 となった。

学生時代に 練習船 の 船 橋  ( ブリッジ ) に 出 入 りする場合 には、左 舷 の 階段 を 利用するのが常であった。

Toujoukuchi

民間旅客機 で 乗客 の乗り降 りを 機 体 の 左 側 の ド ア からおこなうのも、その名残 りである。写真は搭 乗 ゲート にある 機体 の左側 に、搭 乗 ブリッジ ( Boarding bridge ) を 接続 した状態。

しか  し 荷物 の 積み込 み/積み卸 しなどは、機体 の 右 側 からおこなっている。写真 の 右下 に 機 首 の 車 輪 が見える。

Kontena

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